日本の医療へのニーズ:心臓ドックの可能性
“New needs for healthcare in Japan”
CVICを始めて気付いたことに、日本の医療へのニーズの変化があります。
日本は第二次世界大戦後経済的に急成長を遂げ、今では堂々と先進国の仲間入りをしています。最近では、中国や韓国、インドなどの新興国に押されていますが、依然としてアジアでは最も経済的に成功した国です。”より価値あるもの””より高性能・高品質のもの”に対する欲求は、増加傾向にあると思います。
最近診療をしていて、医療に対しても確実に要望が変化してきているのを、日々感じることが多くなりました。その中の一つは、自身の健康に関する重要なことは、少々高額でも「きちんとした診断と説明、治療を受けて納得したい」というニーズです。もちろん、CVICが心臓画像診断に専門特化という特殊性もありますが、他の先生方に聞いても、確かにそのような要望が多いと感じられます。
日本の医療制度は、戦後から現在まで”低額で均一な医療が受けられる”ことが、一役も二役もかってきたことに疑いの余地はありません。それはそれで世界に誇れる素晴らしい制度です。しかし、単一システムしか無いために、弊害が生じつつあるのも事実です。複雑化する現在の最新医療を、今の日本の保険診療システムの中で提供し続けることは、かなり難しいと現場の多くの医師は気付いていると思います。その不安が、医師不足、地方での医療崩壊など日本医療の問題と無縁ではない気がします。
もはや、決して貧乏な途上国ではなくなった日本。預金率は先進国でも群を抜いている日本。そのお金を、価値あることに使いたいと思う人が増えているように思います。それは素晴らしいことです。問題は、我々医療を提供する側が、それに値するものを提供出来るかにあると思います。短時間で診療しなければならない保険診療システムとは異なる、じっくりと相談し、診察・検査を受け、最適な予防法・治療法を選択したいというニーズは、今後も増加すると考えています。
CVICの提供する心臓ドックはそれらのニーズに応えられるよう、日々最新の技術・知識を取り入れて進化させて行きたいと考えます。5年後、10年後、元気で輝いている自分であるために、今何をすべきかを明らかにできる検査・説明を、CVICでは目指していきます。