循環器診察で画像診断へチャレンジ
“Challenge to CV imaging”
CVICでは、CTやMRIによる画像診断の前に、循環器診察をしています。
問診、診察、心電図を全例で行い、必要に応じて心エコーも実施しています。この点も、通常の画像診断センターとは少し違うと思います。
我々が検査だけでなく、検査当日に診察をする最も重要な理由は、クリニックへ検査予約 ~ 来院までの間に、何か重要な変化が起こっていないかを調べるためです。
循環器疾患は短期間で病状が変化する可能性があります。特に、気になる症状があれば、なおさら心疾患が存在してそれが重症化している可能性があります。実際に、紹介医の先生のところから我々のクリニックへ来るまでの数日の間に、症状の重症化があり、画像診断で指摘して、我々のクリニックからそのまま紹介医の先生の病院へ直接入院というケースもありました。
画像診断センターでの循環器診察というと、画像診断の付け足しのように感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、CVICでの「循環器診察」は、「画像診断(CT/MRI/心エコー)」にチャレンジしています。
どういうことかと言うと、CT、MRI、心エコーによる検査の前に、診察で診断をつけようと考え、患者様の診察に臨んでいます。このチャレンジに真剣になればなるほど診察時間が長くなっていきます。しかし、何らかの不安な気持ちを持って検査に来院された患者様と直接話をすることで、検査の前処置や検査自体もスムーズに進むという効果もあります。
幸いCVICは通常の循環器外来に比べれば、1日予約件数が限られているため少し時間はあります。
もちろん、診断が的中する場合もあれば、やはり画像診断にて予期せぬ病変が指摘される場合もあります。
一人の循環器内科医としては、診察の時点で見いだせなかったことを、非常に悔しく残念に思いますが、それと同時に心臓画像診断の素晴らしさを再認識する瞬間でもあります。
是非皆さんにもCVICでの循環器診察を体験して頂きたいと願っています。