GM倒産に見る心臓画像診断の将来
- 2009年6月7日
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アメリカ発の金融危機の影響で、アメリカの産業のシンボルであったGMが倒産しました。
日本ではあまりピンとこないかもしれませんが、アメリカ人には大きな衝撃であった様子で、連日Newsにてアメリカ人の悲しむコメントが流れています。このGM倒産を機に、心臓画像診断の将来を考えてみました。
GM倒産の原因は色々とあるでしょうし、経済専門家が各種の分析を行っています。
印象的なのは、GMの作る馬力の高い、高燃費の大型の車が、アメリカ人の望む車ではなくなってきたことにあるという指摘です。一方で、低燃費、経済的な車の開発で、日本車を始めとした海外勢に大きく先を越されてしまったという指摘です。これを心臓画像診断、特にMDCTの開発競争に置き換えて見ていました。
Detectorの数を増やしていく今の方法は、本当に検査を必要とする循環器内科医ひいては患者のNeedsに合致しているのかという点です。
検査を依頼する循環器内科医は何を基準に検査を選択するのか?
それは、決してDetectorの数ではありません。検査の信頼性です。安い値段でも信頼性の高い検査であれば、Detectorの数が少なくても構わないはずです。
それは、患者にとっても同様です。 その点を見逃していると、必要以上の馬力と大きさと高燃費のために買い手が少なくなってきたアメリカ車と同じ状態が訪れるのではないかと危惧したりしています。
何のための検査なのか?
誰のための検査なのか?
何を知るための検査なのか?
何を犠牲にして、何を追及するのか?
これらを本当に考え抜いて開発される診断装置こそ、これからの装置のような気がします。




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