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安静時心拍数

“Resting Heart Rate”

CVICに来られる患者様で、気付かないうちに進行している動脈硬化が見つかる患者様は非常に多いです。

その中で多くの患者様に聞かれる質問が。。

「それでこれから一体どうすればいいのですか?」

確かに、多くの患者様にとって初めて見ることになる、自分の心臓や血管の動脈硬化に驚くのは普通のことです。その際、動脈硬化の危険因子である”高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙”を改善することの重要性をお話し、そのための生活習慣改善として、食事バランスと定期的な有酸素運動をお勧めしています。また、生活習慣改善をモニタリングすることが重要です。

まずは非常に簡単に出来ることとして”体重と血圧のモニタリング”をお勧めしています。体重・血圧数値から、健康管理のための非常に多くの情報を得ることが出来ると考えています。

 

血圧計から得られる情報には血圧以外に安静時の脈拍があります。不整脈などが無ければ通常は脈拍と心拍数はほぼ同じです。安静時心拍数は、循環器領域では非常に重要な指標として認識されており、多くの研究があります。

その中の一つに、2011年ノルウェーで約3万人の健常者の安静時心拍数を12年間経過観察した研究が発表されています。初回の安静時心拍数が、70以下/70-85/85以上 の3群に分けて、12年後どのように変化しているのかによって

、心筋梗塞や狭心症で死亡する可能性がどれぐらい増加するのかを検討しています。

安静時心拍数が70以下で、12年後も70以下の人が心筋梗塞や狭心症で死亡する確率を1としています。12年後に85以上に増加している人は1.9倍に危険度が増加しています。

安静時心拍数が70-85の人が、12年後に85以上に増加すると1.8倍に危険度が増加しています。一方で、初回に70-85であった人が、12年後に70以下になると、2回目も70-85の人に比べて危険度が低下しています。1回目が85以上の人ではそのような効果はありません。

 

結論として、3万人という非常に多くの人のデータで、安静時心拍数が12年間で増加すると心筋梗塞や狭心症で死亡する危険度が高くなるということです。理由としては、安静時心拍数の減少が、健康な生活習慣(運動、禁煙など)と関連している可能性が考えられています。定期的な有酸素運動で、安静時心拍数は減少します。マラソン選手などは40台の安静時心拍数の人も多いです。これが有酸素運動が心臓疾患に有効な理由の一つかもしれません。

 

運動しましょう!

Let’s Workout!

​医療法人社団CVIC 理事長 寺島正浩

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【心臓画像クリニック飯田橋-CVIC-】心臓MRI検査・心臓ドック・画像診断のスペシャリストチーム | 東京都新宿区
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